税務 飲食業

飲食店のPOSレジとfreee、つなぐ前に確認したい8項目

POSレジとfreee会計をつなぐと、毎日の売上が自動で帳簿に入るようになります。ただ、つなぐ前の決めごとがあいまいなままだと、「自動で入っているのに数字が合わない」という状態になりがちです。

代表の齋藤は飲食店の店舗管理をしていたころ、レジ締めの金額と通帳の残高が合わず、閉店後に原因を探した経験があります。その経験もふまえて、連携の前に確認しておきたいことを8つにまとめました。

この記事のポイント

レジ連携で楽になるのは「入力」です。「店内飲食とテイクアウトの税率の分け方」と「キャッシュレスの入金を誰が確かめるか」をつなぐ前に決めておくと、毎月の数字が信頼できるものになります。

つなぐ前に確認したい8項目

当てはまるものに印を付けてみてください。印が付かなかった項目が、連携の前に決めておくことです。

☐ ① 営業日の切り替え時刻を決めている

深夜まで営業するお店は、日付をまたいだ売上がどちらの日になるかで、日々の数字がずれます。レジ側の「営業日の切り替え時刻」を実際の営業に合わせておきます。

☐ ② 支払い方法ごとに売上が分かれて入る

現金・クレジットカード・QRコード決済・電子マネーが一つにまとまっていると、どのお金がいつ入るのかが追えません。連携先のレジでは、支払い方法ごとに分かれて取り込まれるかを確認します。

☐ ③ キャッシュレスの入金を、誰がいつ確かめるか決めている

カードやQRの売上は、入金が後日になり、手数料が差し引かれます。売上の記録と実際の入金を照らし合わせる担当と日にちを決めておきます(下で詳しく説明します)。

☐ ④ 店内飲食(10%)とテイクアウト(8%)がレジで分かれている

同じメニューでも、店内で食べるか持ち帰るかで税率が変わります。レジの商品設定と、会計のときの切り替え方を確認します(下で詳しく説明します)。

☐ ⑤ レシートに登録番号と税率ごとの金額が印字される

飲食店は、宛名を省いた「適格簡易請求書」をレシートで渡せます。インボイスの登録をしているお店は、登録番号や税率ごとの金額が正しく印字されるか、一度レシートを見て確かめます。

☐ ⑥ 現金の過不足・取消・割引の扱いを決めている

レジ締めで現金が合わなかったとき、打ち間違いを取り消したとき、クーポンで値引きしたときに、誰がどう処理するかを決めておきます。ここが人によって違うと、月末に原因が分からない差額が残ります。

☐ ⑦ 連携前の売上と、二重に入る売上を確認している

連携した日より前の売上は、自動では入らないことがあります。また、レジと決済サービスの両方をfreeeにつなぐと、同じ売上が二重に入ることがあります。どちらを正とするかを先に決めます。

☐ ⑧ 毎月、誰が何を見るか決めている

自動で入った数字も、見なければ判断に使えません。たとえば「月初の1時間で、売上・食材費・人件費の3つを前月と比べる」のように、見る人と見る数字を決めておきます。複数店舗なら、店舗ごとに分けて見られるようにしておきます。

印が付かなかった項目が、お店の数字を整える伸びしろです。

特に大事な1つ目:店内飲食とテイクアウトの税率

消費税では、テイクアウトの飲食料品(お酒を除く)は軽減税率の8%、店内での飲食は「外食」として標準税率の10%です。どちらになるかは、お客様に提供する時点で、店内で食べるのか持ち帰るのかで判断します。

レジ連携をすると、レジに記録された税率がそのまま帳簿に入ります。つまり、レジの設定や打ち方が間違っていると、帳簿も申告も間違ったまま進むということです。あとから1件ずつ直すのは大変なので、最初の設定が大切です。

  • テイクアウトできるメニューは、店内用と持ち帰り用で税率を切り替えられるようになっているか
  • お酒など、持ち帰りでも10%になる商品が正しく設定されているか
  • スタッフ全員が、会計のときに「店内か、お持ち帰りか」を確認して打ち分けているか

新しいスタッフが入ったときに、この打ち分けを最初に伝えておくと安心です。

特に大事な2つ目:キャッシュレスの入金を確かめる

キャッシュレスの売上は、レジでは「売上」として記録されても、お金が口座に入るのは後日です。しかも決済手数料が差し引かれて入金されます。売上の記録と入金を照らし合わせないと、「入るはずのお金」と「実際に入ったお金」の差に気づけません。

freeeでは、まだ入金されていない売上は「未決済」として残り、口座の入金と照らし合わせて消し込みます。ここを放っておくと、未決済の売上が月を追うごとに積み上がり、試算表の現金と通帳が合わなくなります。

  • 入金の照らし合わせは、週に1回など、日にちを決めて行う
  • 差し引かれた手数料が、経費として正しく入っているかを見る
  • 決済サービスごとの入金日(締め日と振込日)を一覧にしておく

キャッシュレスの比率が高いお店ほど、ここを整えるだけで、毎月の数字の信頼度が上がります。

レジ連携は、経理を楽にするための道具であると同時に、お店の数字を毎月見るための入り口です。つなぐ前に8つの項目を一度だけ決めておけば、あとは数字を「見る」ことに時間を使えます。当事務所では、飲食店の数字をfreeeで毎月見える化し、オーナーと一緒に判断を考えています。開業前のご相談にも対応しています。

神戸の飲食店の方へ(freee導入・経営支援)

参考:国税庁「No.6102 消費税の軽減税率制度」/国税庁「インボイス制度に関するQ&A 問24-2(適格簡易請求書を交付できる事業)」/freeeヘルプセンター「飲食店における freee会計 の活用例」/freeeヘルプセンター「Airレジとの連携」

※本記事は2026年10月時点の公表資料に基づいています。個別の状況により取扱いが異なりますので、具体的な判断はご相談ください。

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